カラダを作る食事
2018.06.28

食事はなぜ必要?今日の食事で作られる明日のカラダ

人間の体を構成する細胞は、毎日少しずつで入れ替わっています。その細胞は普段の食事に含まれる栄養から作られ構成されるので、将来の健康を作るためには、現在の食生活に注意しなければなりません。同時に睡眠や運動も大切です。

監修医師

監修 管理栄養士  宇佐美敦子

食事をする女性

健康や美容に食事が重要ということはなんとなくは知っていても、忙しい時や疲れていて少しでも寝ていたい時は、ついつい朝食を抜いてしまうこともありますよね。しかし、その生活では疲れやすく不健康な体になってしまう可能性が高くなります。この記事では食事がなぜ重要なのか、またどんな食べ物を食べればいいのかについて説明します。

食べることの重要な役割

普段の生活の中で当たり前のように食事をしていますが、その重要性について考えたことはあるでしょうか。私たちの体は、主に以下の3つの目的のためにたくさんの栄養素を必要としています。

  • 毎日活動するうえでのエネルギーとなる
  • すこやかな肌や髪、筋肉など体を作る
  • 体の調子を整える

そのため、毎日の食事からさまざまな栄養素をバランスよく摂取しなければならないのです。

今の食事が未来の体を作る

人間の体は食事の栄養素を基にした細胞からできており、その数は数十兆個といわれています。細胞は常に体内にあり続けるのではなく、新しい細胞と入れ替わりながら、体を維持し続けています。その細胞が入れ替わるペースは体の場所によって数日~数ヶ月を要するといわれています。そのため今日の食事は、数ヶ月先の自分の体を作っていることになるのです。

食事はなぜ1日3食なのか

私たちは当たり前のように1日3食という生活を送っていますが、これには歴史的な経緯があります。江戸時代後半まで、日本では1日2食の生活が一般的とされていました。しかし、明かりを灯す技術や多くの娯楽が生まれることで人々の活動時間が長くなり、その結果1日3食という文化が定着しました。

江戸時代と同様、もしくはそれ以上に活動時間が長くなっている現代でも、人が1日活動するためには、1日3食の食事が必要です。それよりも少なくなってしまうと、1日に必要な栄養が不足し、体に悪影響が出てしまうかもしれません。

不規則な食生活は不健康の原因に

では、不規則な食生活は具体的にどのような悪影響があるのでしょうか。

食事回数が不足すると、エネルギーを補給したいという脳の作用から、1回あたりの食事の量が増えてしまいます。このような食事を習慣的に行っていると、やがて肥満や生活習慣病を引き起こしてしまいます。

ほかにも、エネルギー不足になると低血糖症を引き起こし、不安感が強くなったり、気力・集中力の低下などが見られるようになります。

このように不規則な食生活は心身ともに不健康になってしまうおそれがあるので、注意が必要です。

体のエネルギー源となる基本の栄養素

栄養は単に摂取すればいいというわけではなく、どんなものを食べるのかも重要です。ここでは、体を構成する主な栄養素について確認していきましょう。

炭水化物(糖質+食物繊維)

タンパク質・脂質と並んで三大栄養素の一つとされており、体を作るうえで欠かすことができません。炭水化物に含まれる糖質は体のエネルギー源となり、食物繊維は腸内バランスを整えるのに役立ちます。

炭水化物は摂りすぎると肥満になるリスクもありますが、不足すると疲労を感じたり、集中力が減少します。

炭水化物を多く含む食品
米、パン、麺類、芋類など

タンパク質

筋肉や臓器、髪や肌など、人間のあらゆるパーツを構成するために欠かせない栄養素です。また、抗体やホルモン、酵素など体の調節を担う成分としても重要です。

人のタンパク質の材料となるアミノ酸は20種類ありますが、そのなかには体内で合成できない必須アミノ酸も9種類含まれているため、食事から補給する必要があります。

タンパク質が不足すると、肌荒れを起こしたり髪のツヤが失われたり、体力・免疫力の低下などにつながります。

タンパク質を多く含む食品
肉類、魚介類、乳製品、卵、大豆

脂質

脂質は少量で多くのエネルギーを補給できるだけでなく、細胞膜を構成したり、脳の情報伝達を促すなど重要な役割を担っています。ほかにも、体温を維持するという働きがあるので、脂質が不足してしまうと体温機能が低下してしまい冷え性を引き起こす原因になってしまいます。

脂質を多く含む食品
肉類、魚類、乳製品、植物油

ビタミン・ミネラル

ビタミンやミネラルには他の栄養素が体内でうまく働くようサポートしたり、体の機能を維持する役割があります。

また、これらの栄養素は体内で合成できないものが含まれているので、食べ物から補給する必要があります。不足すると乾燥肌やニキビができやすい体質になってしまうこともあり、注意しなければいけません。

ビタミン・ミネラルを多く含む食品
野菜、肉類、果実

適切な栄養バランス

では、栄養バランスのとれた食生活はどのようなものなのでしょうか。

「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つを組み合わせたメニューにすることで、栄養バランスのとれた食事をとることができるといわれています。農林水産省と厚生労働省が作成した「食事バランスガイド」を参考に、成人女性(座り仕事が中心のOLさんなど)が1日に必要な食事の目安を見てみましょう[1]。

  • 主食4~5つ(食パン1枚=1つ、ご飯並盛り=1.5つ、麺類1人前=2つとカウント)
  • 副菜5〜6つ(野菜サラダ・具たくさん味噌汁=各1つ、野菜の煮物・野菜の炒め物=各2つとカウント)
  • 主菜3〜4つ(納豆・目玉焼き=各1つ、焼き魚・魚の天ぷら=各2つ、ハンバーグ・鶏肉のからあげ=各3つとカウント)
  • 牛乳・乳製品2つ(ヨーグルト1パック・スライスチーズ1枚=各1つ、牛乳瓶1本分=2つとカウント)
  • 果物2つ(みかん・桃・りんご半分=各1つとカウント)

お昼に主食(炭水化物)を食べすぎたと思ったら夜のご飯を減らしたり、朝食で不足していた分を夜でカバーしたりと、1日のバランスを考えることで、無理をすることなく栄養バランスのとれた食事ができます。

また、先にご紹介した食物繊維やビタミン・ミネラルを毎日の食事に無理なく取り入れるために、おやつをスナック菓子からドライフルーツやナッツに変えてみる、白米を雑穀米に変えてみるなどの工夫もおすすめです。

意識するだけでも大きく変わりますので、無理のない範囲で少しずつ始めてみましょう。

食事だけでなく規則正しい生活を

病気や肥満を予防するためには、食事、睡眠、運動の3つの習慣が重要といわれています。どれか一つでも欠けてしまうと、生活習慣病を引き起こす場合もあります。そのため3つのバランスを保つことが重要なのです。ではなぜ睡眠や運動が大切なのか、詳しく解説していきます。

十分な睡眠

睡眠は単に疲労回復だけではなく、ホルモンバランスを整えたり自律神経のバランスを保ったりする働きがあります。もし十分な睡眠がとれていないと、ホルモンの分泌がうまくいかず太りやすい体質になったり、生活習慣病を引き起こしたりするおそれもあります。毎日、質のよい睡眠を取るためには、就寝1時間前はスマホを見ないようにしたり、自分にあった枕を使ったりするなど、睡眠とうまく付き合う方法を探すことが大切です。

適度な運動

現代の日本人は、運動不足から消費すべきカロリーが消費できていない状態にあります。これが積み重なることで、肥満や生活習慣病を引き起こすおそれがあります。また、運動不足から血行不良を引き起こすと、くすみやクマの原因にもなります。日常のなかでできる簡単な運動をとりいれて、そうした課題を解消しましょう。たとえば、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使って移動する、一駅前から歩いて帰るなど少しの運動でも問題ありません。過度な運動でケガをしては元も子もないので、自分にできる範囲ではじめましょう。

まとめ

健康な生活をおくるうえで、栄養バランスのとれた食事をとることは重要です。そしていま食べている食事は将来の健康な体をつくる大切な要素です。未来の自分のためにバランスのとれた食生活をはじめましょう。

参考文献

  1. [1]厚生労働省. "「食事バランスガイド」について" 厚生労働省. http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html(参照2018-06-01)

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