栄養素ごとの役割
2018.06.28

ビタミン不足は食べ物で解消できる?ビタミンの種類と多く含まれる食品

ビタミンは健康的な生活に欠かせない栄養素。ビタミンの種類や役割、不足したときの症状、また摂取量の目安について解説します。効果的にビタミンを摂取できる食材・方法などもご紹介します。

ビタミンを多く含む食材

健康な体を作るには、なんとなく食事をしていればいいというものではありません。必要な栄養素をバランスよくとり入れることが大切です。ここでは、五大栄養素の一つであるビタミンを中心に、健康な体を作るための食事や食品について紹介します。

ビタミンとは?

ビタミンは、体の働きを正常に保つために不可欠の栄養素です。基本的には体内で合成できないため、体外から摂朱る必要があります。(例外としてビタミンD、ビタミンKなど体内で合成できるビタミンもあります)。

1912年にビタミンB1が発見された際、生命・活力(vital)に必要なアミン(amine)という意味で「vitamin(ビタミン)」と名付けられました。現在ではビタミンの種類は全部で13種類にまでなりました。

ビタミンの役割

ビタミンは栄養素の代謝をサポートする「補酵素」として働く微量栄養素。炭水化物、脂質、タンパク質の三大栄養素がスムーズに仕事を行うための手助けをする重要な存在です。

体を作る材料やエネルギーとはならないものの、健康維持には欠かせません。

ビタミンが不足すると三大栄養素を効率よくエネルギーに変換することができなくなり、疲れやすくなったり脂肪が溜まりやすくなったりします。また、免疫力を高めて健康な体を保つ働きもあります。

ビタミンの種類

ビタミンは大きく「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」に分かれます。ビタミンにどんな種類があり、それぞれどんな特徴をもっているのか見ていきましょう。

水溶性ビタミン

水溶性ビタミンは、その名のとおり水に溶けやすい性質をもつビタミン。過剰に摂取しても、余分な量は尿として排出されますが、加熱したり水にさらしたりするなど、調理の過程で壊れやすいという特徴があります。

ビタミンB群
糖質・タンパク質・脂質の代謝に関わります。神経の機能を正常に保つほか、皮膚・爪・毛の成長促進といった働きがあります。
ビタミンC
抗酸化作用があります。メラニン色素の生成を抑える、コラーゲンの生成を助けるといった働きもあります。
葉酸
DNAやアミノ酸の合成に関わり、貧血を防ぐ、口内炎を予防する、病気に対する抵抗力を高めるなどの働きがあります。
ビオチン
脂質・糖質・タンパク質の代謝に関わります。皮膚を健康に保つ、筋肉痛を緩和するといわれています。

脂溶性ビタミン

水に溶けにくく、油(脂)に溶けやすい性質のビタミン。調理時の加熱や水洗いによる損失が少なく、油と一緒に摂取すると吸収率が高まる性質があります。余分な量は肝臓や肝脂肪に蓄えられ、水溶性ビタミンのようには排出されません。そのため大量摂取は禁物です。

ビタミンA
粘膜や皮膚を丈夫にします。視力の調整にも貢献します。
ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、歯や骨の形成に役立ちます。
ビタミンE
抗酸化作用があり老化予防に貢献します。血管を健康に保ち、LDLコレステロールの酸化防止、赤血球の破壊防止といった役割があります。
ビタミンK
出血したときに血を止める働きがあります。骨を強くします。

こんな症状・状態はビタミン不足?

ビタミンが不足すると体のあちこちに症状として現れます。その症状によってどのビタミンが不足しているかを想定することができます。

口内炎や口角炎
ビタミンB群の不足で起こります。
ニキビ
ビタミンAには、肌のターンオーバーを助けたり、過剰な皮脂の分泌を抑えたりする働きがあります。ビタミンAが不足すると、古い角質が溜まりやすく、毛穴をふさぐ原因に。毛穴の中では皮脂をエサにアクネ菌が増殖し、ニキビができやすくなります。またビタミンEの不足も毛穴詰まりなどに影響を及ぼしやすくなります。
爪が割れる(もろくなっている)
乾燥して爪が割れる原因はビタミン不足です。爪がもろく、うねりが出たりしている場合は、ビタミンB1・B2・B6・B12の不足が考えられます。
足がつる、こむらがえり
ミネラル不足のほか、ビタミンB1の不足が原因になることも。
指のささくれ
皮膚や粘膜を健康的に保つビタミンA、B2、肌荒れの予防に効果的なビタミンB6、傷の治癒に働くビタミンEなどの不足が考えられます。

ビタミンを摂取して健康な体を作る

健康だけでなく美容のためにも必要不可欠なビタミン。不足しても摂取し過ぎても、そのバランスを欠くと体に悪影響がでてしまいます。健康的で生き生きした毎日を過ごすためにも、正しい摂取量と体への影響を知っておきましょう。

1日の摂取量の目安

ビタミンの1日の摂取量は、ビタミンの種類、年齢や性別、妊娠を希望しているなどの体の状況によって変わってきます。一般的にちょうどいい目安と言われるのが「1日に野菜350g」です。

単品ではなく数種類の野菜をミックスして食べれば、ビタミンと食物繊維をある程度バランスよく摂取できるでしょう。小鉢(小皿)に盛られた生野菜1皿分が、約70gとイメージしてください。

きのこやイモ類は含めず、生野菜なら両手に3杯、茹でたら片手に3杯で1日分、といわれています。

効果的にビタミンを摂取する方法

「1日に野菜350g」が必要といっても、それ程の量を食べるのは難しい場合もあります。ビタミンを多く含む食品を選択したり、調理方法を工夫したりすることで、ビタミンを効率よく摂取しましょう。

ビタミンを多く含む食品・食材

ビタミンを多く含む食材を覚えておくことで効率よく、たっぷりビタミンを摂取できます。

【ビタミンたっぷり食材】

  • レバー…ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンB12、葉酸、ビタミンD
  • うなぎ…ビタミンA、ビタミンB2
  • 豚肉…ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6
  • えだまめ、にんにく、紫蘇、ししとうがらし…葉酸、ナイアシン、ビタミンC
  • ピーマン、カリフラワー、パプリカ、ブロッコリー、みかん、グレープフルーツ、いちご…ビタミンC
  • マグロ…ナイアシン、ビタミンB12
  • 植物油…ビタミンE
  • 緑黄色野菜…ビタミンA

ビタミンを効果的に摂取する調理法

野菜のビタミンをできるだけ体に摂り入れるコツを紹介します。

皮ごと調理する
どの野菜も皮に栄養が豊富にあるので、捨ててしまってはもったいないです。よく洗って、できれば皮ごと調理しましょう。
大きいサイズのまま調理する
ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンは、加熱したり水にさらしたりするとビタミン量がどんどん失われていきます。生で食べられるものは、なるべく生のまま食べるのがおすすめです。
火を通すときは、細かく切らず大きいサイズのまま調理するとよいでしょう。蒸したり、煮汁ごと飲めるスープや煮物にしたりすると、ビタミンをたっぷり摂取できます。電子レンジでの加熱もおすすめです。
植物油で調理する
植物油で調理すると、ビタミンAの吸収率がアップ。植物油自体にも抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれています。

バランスのとれた食事がビタミン摂取の近道

ビタミンをバランスよく摂取するには、やはり栄養バランスのとれた食事をとるのがいちばん。裏を返せば、バランスの良い食事をとっていれば、体に必要な栄養素もバランスよく摂取できていることになるのです。

そのためには、主食・主菜・副菜・汁物を組み合わせた和食が理想的。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン・ミネラル、食物繊維といった栄養素をバランス良く摂取できます。

青菜の緑、ニンジンやかぼちゃのオレンジ、肉や魚の赤など、なるべく色とりどりの食材をとるよう意識するとよいでしょう。食品成分表を細かくチェックしなくてもよいので、簡単に続けやすいのがメリットです。

また、主食・主菜・副菜・汁物を食べていれば、例えば丼物をとる場合に比べて、少量で満腹感を得られやすくなります。

まとめ

健康な体を維持するために働くビタミンは、主に13種類。どれも欠いてはならないものです。適切な量を摂取するためにはビタミンだけに偏りすぎず、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。さまざまな食材と調理法で効率よくビタミンを摂取して、健康的な生活を目指しましょう。

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